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平成16年7月18日日曜日に起きた福井豪雨から、はや3年の月日が経ちました。県内、県外からの尊いボランティア活動に深く感謝申し上げます。このページでは豪雨災害時の鯖江市医師会の救護活動を振り返り、我々の貴重な経験が他の被災地での役に立てればと思い、報告をまとめました。
局所的な集中豪雨は18日明け方から始まり鯖江市東部の河和田、北中山、片上地区さらに近隣の今立町、池田町にも大打撃をあたえました。鯖江地区の救急医療では初めて防災ヘリコプターが登場しました。1名の死亡者がありました。
被災地域住民への迅速な応急処置と救護室まで来られない住民のため巡回診療を市職員の皆様や看護師、保健師さんと共に実施しました。会員間の情報共有にメーリングリストを利用しました。
河和田地区
1500年の歴史がある「越前漆器」の産地 全国の業務用漆器の8割を生産。
281事業所のうち243事業者が床下・床上浸水の被害を受けました。
(平成16年7月22日から8月4日まで)
| 月 / 日 |
状況: メーリングリストより |
救護室 医師数 (AM/PM) |
巡回診療 医師数 (AM/PM) |
看護師数 (AM/PM) |
救護所 受診者数 (初診/再診) |
巡回診療 受診者数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 7 / 18 (日) |
豪雨発生→防災ヘリコプター出動 AM8:00より河和田地区に冠水-あっという間に床上1Mにまで泥水が浸水した。油成分を多く含むヘドロの泥水であった(会員談)。 夕刻、斎藤会長清水庶務理事は会員・被災地の状況確認に奔走するも、今立・池田地区交通不能のため視察できず。 多方面から救急医療要請を受け、18:24会員への緊急連絡(メーリングリスト)を開始した。 |
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| 7 / 19 (月) |
. | . | . | . | . | . |
| 7 / 20 (火) |
. | . | . | . | . | . |
| 7 / 21 (水) |
. | . | . | . | . | . |
| 7 / 22 (木) |
鯖江市から河和田コミュニティセンター救護所開設要請届きました(24日から) | 0/0 | 0/2 | 0/0 | . | . |
| 7 / 23 (金) |
避難所には男女とも老人が少ない---彼らは現場で陣頭指揮をとっているから。彼らの疲れがピークになるのではと危惧。水害に際しての保険診療情報について | . | 1 | 0/1 | 0/0 | 7 (妊娠28週の方:食欲不振+疲労のため医療機関紹介. 80才代の女性:冠動脈疾患+狭心痛あり,ニトロにて改善) |
| 7 / 24 (土) |
救護所設置 多数のボランティアが参加 消防隊から救護所に専用電話設置希望 消毒薬, 埃による眼疾患多い 眼科開業医の診療拘束快諾 |
1/1 8:30 ~18:30 |
1/1 | 1/1 | 14/0 | 0 |
| 7 / 25 (日) |
ボランティアが多い。 熱中症が意外と少ない. 水分摂取の予防が行き届いてい? 高齢者を中心に体力の限界に達している模様 |
1/1 同上 | 1/1 | 2/2 | 57/1 1名:脳梗塞疑い 1名:急性心筋梗塞疑い |
1 |
| 7 / 26 (月) |
外部ボランティアが引き上げ緊張感が薄れる. そのため精神的・肉体的疲労が発生 | 0/1 (外科系医師) 注1 |
0/1 (内科系医師) |
0/1 | 25/4 | 5 |
| 7 / 27 (火) |
皮膚疾患への対応について | 0/1 同上 |
0/1 同上 |
0/2 | 20/3 | 1 |
| 7 / 28 (水) |
内科系疾患の報告 復旧作業による疲れが多い 低血圧の高齢者, 急性腸炎, 鉄欠乏性貧血 |
0/1 同上 |
0/1 同上 |
0/2 | 8/4 | 3 |
| 7 / 29 (木) |
. | 1 (福井大学) /1 同上 |
0/1 同上 |
1/2 | 20/3 | 2 |
| 7 / 30 (金) |
. | 1 同上 /1 同上 |
0/1 同上 |
1/1 | 10/2 | 3 |
| 7 / 31 (土) |
特に重症者はいなくて ほとんどが疲れによるもの |
1 同上 /1 同上 |
0/1 同上 |
1/2 | 22/0 | 1 |
| 8 / 1 (日) |
本日, 当医師会からの河和田コミュニティセンターへの医師派遣は終了. | 1 同上 /1 同上 |
0/1 同上 |
1/3 | 20/3 | 2 |
| 8 / 2 (月) |
. | 1 (福井大学) |
. | 1 | 1/3 | 0 |
| 8 / 3 (火) |
. | 1 同上 | . | 1 | 4/0 | 0 |
| 8 / 4 (水) |
2日から福井大学の対応のみとなったが住民からの苦情はでていない. | 1 同上 | . | 1 | 3/1 | 0 |
| 8 / 5 (木) |
午後, 救護所撤去 |
. | . | . | . | . |
| 合計 | 9/9 出務医師数 計32名 |
3/11 . . |
10/17 出務看護士数 計27名 |
204/24 (注2) . |
23 受診者総数 計253名 |
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上記表は「福井豪雨における当医師会医療救護活動を振り返って(PDF)」鯖江市医師会会長 斎藤隆治とメーリングリストより引用して作成
| 鯖江市医師会救護班備品 |
|---|
| 診察用品 その他 |
| 聴診器 体温計 血圧計 耳鏡 拡大鏡 駆血帯 ポータブル心電計 検尿テステープ |
| パルスオキシメーター デキストロメーター ラピチェック 木製舌圧子(多数) |
| 専用携帯電話 マグライト |
| CPA関連備品(挿管チューブ、エアウエイ スタイレット、バイトブロック、ボスミン、 プレドパ200、除細動器)酸素ボンベ(*1) 加湿流量計(*1) |
| 車いす(*1) 担架(*1) 往診カバン(*2) |
| 消毒液 |
| ヒビテン オスバン イソジン 消毒用イソプロピルアルコ-ル70% |
| 器具火炎滅菌用99%メタノール 同大型綿球(多数) |
| 輸液 |
| ラクテックリンゲル 5%糖質液以上500 ホメテート200 ホスミシン1gバイヤル |
| アミノグルコシド系抗生剤 ソルコテーフ(100) プレドニン(10) |
| 輸液関連 |
| 輸液セット 針(18 20 21 G) 留置針(20 21G) エクステンジョン 三方活栓 |
| 各種注射器(多数) |
| 洗浄液 |
| 生理食塩液 洗眼用ホウサン水(院内調剤(内容)ホウサン10g+蒸留水500ml) |
| 消毒器材 |
| ガス滅菌(割り箸 綿棒)消毒済み小プラスティック容器 同洗浄用ブラシ タオル |
| 金属製手洗いバット 綿球入りカップ(多数) |
| 被覆材 |
| 滅菌済みガーゼ カットバン 綿包帯 布絆創膏 弾力包帯 ドレッシングテープ |
| シルキーポア ネット包帯 |
| 縫合資材 |
| ステリーストリップ 縫合セット バタフライテープ 針付きナイロン針 |
| スキンステープラ 局麻用1%キシロカイン5mL ソフトシーネ(*1) |
| 外用薬 |
| ソフラチュール ゲンタシン軟膏 カルトスタット マイザー軟膏 クロマイP軟膏 |
| リンデロンVG軟膏 インサイドパップ デルモベート軟膏 タリビッド点眼液・眼軟膏 |
| アクリノール液 サンコバ点眼液 |
| 内服薬 |
| チネラック(センナシド) セレスタミン ロキソニン セルベックス アタP |
| カナマイ フロモックス クラビッド ソラナックス プレドニン アダラートL |
| ペリアクチン |
| 装備 |
| 非滅菌(多数)・滅菌手袋 マスク(多数) ディスポ前掛け |
| 患者用品 |
| ディスポ着替え(術衣) バスタオル 防水指サック 金タライ 爪切り用ニッパー |
当医師会救急担当理事高野直樹先生が作成したものを追加加筆
| 参考:今回使用頻度の高かったもの(商品発注数から推測した) |
|---|
| (広範囲抗菌)点眼軟膏・点眼液、外用副腎皮質ホルモン剤(抗生物質配合含めて)外用軟膏 |
| (副腎皮質ホルモン)点眼液、鎮痒剤 |
| 受診者の疾病分類 |
|---|
| 1. 怪我:59例 |
| 打撲・擦過傷29例, 化膿11例, 釘による刺傷10例, 切傷9例 |
| 2. 皮膚疾患:53例 |
| 接触性皮膚炎39例, 虫刺症(蜂10例), 日光過敏症1例, 汗疹1例 |
| 脂漏性湿疹1例, 足白癬1例 |
| 3. 眼疾患:17例 |
| 急性結膜炎16例, 眼精疲労1例 |
| 4. 関節・筋肉疾患:19例 |
| 腰痛・関節痛・筋肉痛など18例, 捻挫1例 |
| 5. 熱中症・脱水症:13例 |
| 6. 中毒:3例 |
| クレゾール、消石灰による中毒疑い3例 |
| 7. 内科領域の疾病:53例 |
| 消化器系:急性胃腸炎・便秘8例, 食欲不振3例, 肛門出血1例, 過敏性腸症候群1例 |
| 誤嚥1例 |
| 神経系:頭痛5例, 右半身不全麻痺1例 |
| 呼吸器系:口内炎・上気道炎・肺炎12例 |
| 循環器系:高血圧14例, 不整脈1例 |
| 泌尿器:膀胱炎1例 |
| 代謝系:糖尿病1例 |
| その他:下腿浮腫4例 |
| 8. 精神科領域:26例 |
| 過労・疲労感16例, めまい5例, 不眠3例, うつ 1例, 過換気症候群1例 |
| 総数:243例 |
この表は県医師会だより「福井豪雨における当医師会医療救護活動を振り返って 鯖江市医師会会長斎藤隆治」から引用しました。
| No | 要請日時 | 性別 | 年齢 | 出動車両 | 事故種別 | 事故概要 | 傷病 | 程度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 18日7:22 | 女性 | 50才 | 救急車 | 急病 | 動けない | 右足骨折 | 中等度 |
| 2 | 18日8:46 | 男性 | 51 | 防災へり | 一般 | 移動できず | 手首骨折 | 中等度 |
| 3 | 18日11:55 | 男性 | 76 | 救急車 | 急病 | 病気急変 | 不詳 | 中等度 |
| 4 | 18日12:47 | 女性 | 99 | 防災へり | 一般 | 転落事故 | 大腿骨骨折 | 重症 |
| 5 | 18日13:10 | 女性 | 61 | 防災へり | 急病 | めまい,寒気 | 不詳 | 軽症 |
| 6 | 18日16:32 | 男性 | 不詳 | 救急車※ | 急病 | 退避不能 | 自宅療養中 | 軽症 |
| 7 | 18日17:25 | 女性 | 82 | 救急車 | 急病 | 在宅酸素中 | 呼吸不全 | 中等度 |
| 8 | 19日6:59 | 女性 | 52 | 救急車 | 一般 | 転倒 | 右上腕骨骨折 | 中等度 |
| 9 | 19日22:27 | 女性 | 61 | 救急車 | 急病 | 胸痛 | 心筋梗塞 | 重症 |
| 10 | 20日3:47 | 男性 | 26 | 救急車 | 急病 | 胃痛 | 胃潰瘍 | 中等度 |
| 11 | 20日5:26 | 女性 | 45 | 救急車 | 急病 | 呼吸不全 | 過換気症候群 | 中等度 |
鯖江・丹南消防組合消防本部の資料(7月18日から7月20日12時まで)と北中山分所情報加筆
※:長浜より応援の救急車(他県との連携)